
3月の終わりに
— 静かに満ちていくもの —
気がつけば、
3月も終わりを迎えようとしています。
ひとつひとつを振り返ると、
静かでありながら、
確かな手応えのあるひと月でした。
青山での催事では、
香りに触れてくださる多くの方とのご縁がありました。
言葉を交わさずとも、
ふとした瞬間に伝わるもの。
目と目でお客様とコンタクトを取れるときでもあり、その方々の想い・迷い・堪能を直に受け止める素敵なひととき。
香りが人の記憶や感情に寄り添う力を、
あらためて感じる時間でもありました。
また、海外からの弟子(日本人)が帰国し一時的に稽古するそのひとときも、印象深く心に残ります。
オンラインで伝えきれないのが、
雰囲気、熱さ、間のとり方、箸目の深さ・間隔。
これらを直に伝えたいために、日本に一時帰国される際に、銀座に稽古しに来ていただきます。
帰国し、それぞれのコミュニティで日本の文化を周りの方々に伝えたいという想い。
そして、それを受け入れてくれる見知らぬ・・でも、ご縁のある方々。
そうしながら通じていく「感覚」。
香りという目に見えないものを通して、
共鳴する瞬間があることに、
静かな喜びを覚えます。
そして4月。
かねてより取り組んでまいりました煉香をお届けする予定です。
形になるまでには、微細な調整をと幾度もの試作を重ねてまいりました。
ただ香るだけではなく、
どこか記憶に残り、
ふとした瞬間にふわぁっと立ち上がるような……そんな香りを目指しております。
日々は決して派手ではありません。
でも、
こうして少しずつ、
確かなものが積み重なっていくことを感じている日々です。
4月もまた、新たな香りとともに、
静かに、そして深く、歩みを進めてまいります。
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