お稽古は積み重ねです。
でも、本当にここ数日のことを想うと、
それしか言えないのです。
誰にでもある最初。
その時々に気持ちは揺れて、進んで止まって、
その間に周りは動いていて。
そんな時間を自分で闘うのです。
できるなら香炉を、香炉灰を触り、
火箸、灰押さえ、羽箒、灰押さえと順番に扱っていく。
すると不思議なもので、
ざわざわとしていた心が、落ち着いていくのです。
たとえ香を炷かなくても・・・。
技、というものをお稽古しますが、
心、というものに向き合うのは自分の意思。
それが一つになる。
無心に、もしくは、良く香ってね、とお願いしながら灰を整えて香を炷く。
その手先指先、その角度、その姿勢、
本当なら、
もっと笑顔で香炉を見つめていたいくらい。
ほ~ら、香炉があったかくなってきたよ。
あなた(香木)の持っている良い香りが出せるときが来たよ。
良い香り、でておいで!
そういう気持ちを素直に出す。
直・・・正直な心。
いつもいつも、
きれいな心で香炉を、香木を扱っていきたいです。
そう思えるのは、
私がお稽古をひたすら積み重ねてきた日々のおかげ。
お弟子さん達にも、いつかその心が届きますようにと願います。
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