他の流派でもあるように、香席には「執筆」という記録係がいます。
この「執筆」というお役目を受けるためには、
やはり、かな書道ができる方でないと厳しいものがあります。
どうやら直心流のようにかな文字を記録することが他流ではあまりないらしい?
直心流は証歌(和歌)や詞書をかなで書くという特徴があるようです。
私もいつか「執筆」をやられてきた先輩師範方が卒業されたら、
お役目が回ってくるかもしれないと思い、
8年前から書道を習い始め、現在も続いています。
2年くらいでさらっと辞めるつもりだったのに、
ミイラ取りがミイラかのように、かな書道にも嵌っています!
平安時代の恋愛のツールとして、和歌のやりとりがありましたのは有名な話。
その和歌を、
どのような和紙に、
どのような筆跡で、
炭の濃淡はどのくらいで、
どのような歌を書きましょうか?
どの香りも炷きしめ、
誰に運ばせようかしら?
そのような表現方法がかな書道を嗜むとうかがえて、
なかなか難しくて・・・励むのみです。
写真からでもわかるように、この執筆はその場その場で答えを書きます。
全体のバランスも考え、
お答えによって詞書(ことばがき)も変わる。
そして短時間に書き上げなくてはならない。
綺麗な金粉が散りばめられた和紙の御料紙に、
自分の好きなように書けたら気持ちいいだろうなぁ、
そんなことを思います。
香道の一つのお役目のご紹介でした。
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